創業328年の老舗企業が今も進化し続けている理由とは?
創業328年の老舗企業が今も進化し続けている理由とは?
100年、200年と会社が長く事業を続けていくためには、小手先のテクニックに走るのではなく、少なくとも50年先を見据え、今何をやるべきかを考えて粛々と実行する取組みが必要です。
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
「上から読んでも山本山、下から読んでも山本山」
というフレーズで有名な株式会社山本山さん。
創業は元禄3年(1690年)と言われているので、実に300年以上の歴史を誇る老舗企業です。
今週、第十代目にあたる山本社長から直接お話をお聞きするチャンスに恵まれました。
山本社長は「老舗企業と呼ばれるのがあまり好きではない」とおっしゃておられましたが、同社の歴史を振り返ると、
当時では珍しかった緑色のお茶である煎茶を市販する
↓
より高級な玉露茶を発明する
↓
海苔の販売を始める
という新規事業を約100年毎にやってこられています。
そして、今ではアメリカやブラジルにも工場を持ち、日本国内よりもアメリカでの売上の方が大きいグローバル企業です。
山本社長曰く、
「自分の中にも先祖が持っていた新しもの好きのDNAが引き継がれている」
おそらく、昔からの伝統を守りながらも、常により良いものを求め続ける姿勢があるからこそ、日本を代表する長寿企業として、成長し続けているのではないかと感じました。
印象に残ったお話がたくさんあったのですが、事業承継絡みの話で言えば、
「自分の本当にやりたいことは、自分ではやらない」
という言葉は特に印象的でした。
つまり、自分の本当にやりたいことは、次の世代に任せるというスタンスです。
なぜなら、自分が見ている未来と、次の後継者が見ている未来ではスパンが全然違うからというものです。
つまり、60代の山本社長と30代の後継者が見ている未来を比較すると、60代では50年後は生きていない可能性が高いのに対して、30代では今後50年を自分事として見据えているというジェネレーションギャップがあるので、今後長く続けていきたい事業は新しい世代に任せて、自分はその引き立て役になった方が上手くいくというお考えです。
会社の成長をどういうスパンで考えていくか。
特に100年、200年と会社が長く事業を続けていくためには、
小手先のテクニックに走るのではなく、少なくとも50年先を見据え、今何をやるべきかを考えて粛々と実行する
取組みが必要であると痛感した次第です。
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Tag: 老舗企業 新規事業 ジェネレーションギャップ