セミナー参加を断られて気づく「信頼を築く」の大切さ
セミナー参加を断られて気づく「信頼を築く」の大切さ
冷静になって分析してみると、実像と虚像を見極めることはできます。着飾ることで、すごく見せることが簡単にできる時代だからこそ、信頼を築くために日々何ができるのかについて真摯に取り組みましょう。
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
「ご同業の方のお申し込みはお断りさせていただいております。」
先日あるセミナーに申込みしたところ、このようなメッセージをもらって、参加を断られました。
たしかに、そのセミナーの申込みページには、「コンサルティング、研修サービス業の方のご参加はお断りすることがございますのであらかじめご了承ください。」と断り書きがありました。
けれども、
- 当該セミナーは先方からメールで案内されたものであること
- 申込みフォームでは、会社名を記載する覧はあったものの、業種名を記載する必要はなかったこと
- セミナーの内容がその会社独自のノウハウを教えるという類のものではなかったこと
- 前述のような断り書きがあっても、同業者であるという理由で参加を断られた経験が実際には今まではなかったこと
から、「まぁ、大丈夫だろう」と思って、申込みしました。
講師の先生が以前から一度お話をお聞きしたいと思っていた経営者の方だっただけに少し残念な結果になりました。
セミナーの場合、会社のノウハウをマネされるのを嫌って、同業者はお断りというケースは少なくありません。
また、セミナーの開催者からすれば、セミナーへの参加を入口として、最後は自社との契約に結び付けたいという意図があります。
このため、単なる情報収集を目的とした人には正直参加してほしくないと考えるのは、ある意味当然です。
一方、参加する側からは、「現在直面している課題を解決するヒントが見つかるかもしれない」と期待する場合もあれば、単に「他社が提供しているサービスの内容を参考のために知りたい」というケースもあります。
できれば、主催者のニーズと参加者のニーズがぴったり重なりあうのが理想ですが、現実には100%ぴったり合致することはありません。
今回のケースで言えば、「どうして、断るようなセミナーをわざわざ案内してきたのか?」という疑問は残ります。
また、社名で弊社を検索して、「こいつは客にならん」、「もしかすると、我が社のノウハウを盗みにくるのでは?」と思われたとしたのなら、少し釈然としません(笑)。
けれども、結果的に見ると、その会社のレベルや姿勢をお金を払う前の段階で知ることができたという点では、かえって良かったのではないかと感じています。
どんなに立派な経営理念を掲げていても、また、すごく感動的な内容をホームページに記載していても、その会社の提供する商品やサービスが自社にとって本当に役立つものかどうかは、実際にその会社と取引してみないと分かりません。
これを売る側の会社側から考えると、
実際に取引を始める前の段階で、どのくらい信頼を獲得できるか
が鍵を握っていると言えます。
インターネットが広く普及したこともあり、上手に着飾ることで、すごく見せることが昔に比べて簡単にできるようになりました。
しかし、冷静になって分析してみると、実像と虚像を見極めることはできます。
実は、先の会社も数ヵ月前にあったちょとしたやり取りの中で、「あれっ?」と少し違和感を感じたことがありました。
ホームページを充実したり、SNSで立派な内容を投稿しても、上っ面なものはすぐに底が見えます。
信頼を築くために日々何ができるのか。
今回のケースを同業者としては、自社の業務改善に活かしていきたいと思います。
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