日々是決算で、正しい経営判断を下す
日々是決算で、正しい経営判断を下す
本決算よりは月次決算。月次決算よりは日次決算。どこまで精緻にやるかは別にして、日々正しい経営判断を下すためには、毎日最新の数字をベースに考える必要があります。
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
弊社は6月決算なので、8月末が税務申告の期限。
申告については顧問税理士の先生が8月中旬に電子申告いただいたので、弊社の方では8月31日に税金をお支払して前期の決算関係は無事終了しました。
しかし、毎年思うことですが、8月末時点で関心があるのは、
「8月の業績はどうだったか?」
「9月の売上はどのくらい見込めるか?」
「9月末の預金残高はどのくらいになりそうか?」
ということ。
2ヵ月前の数字よりも、当月および来月の数字の方がやはり気になります。
決算書は税金を計算するためには大事な書類です。
また、銀行から借入しようと考えている会社にとっては、最終的にどんな数字になるのか、気を使う書類です。
でも、弊社の例で言えば、それは6月30日時点の財務状況であり、昨年の7月1日から今年の6月30日までの経営成績を表しているにすぎません。
つまり、今日の時点から見ると、過去の数字に過ぎないので、一つの指標にはなるものの、あくまで経営判断の材料の一つです。
だから、前期は頑張って黒字を達成できたとしても、ここ2ヵ月赤字が続いているようだと早急に打開策を打たなければいけません。
また、前期末に計上していた300万円の売掛金がいまだに入金されていないなら、もはやそれは売掛金ではなく、不良債権かもしれません。
本決算よりは月次決算。月次決算よりは日次決算。
どこまで精緻にやるかは別にして
日々正しい経営判断を下すためには、毎日最新の数字をベースに考える
必要があります。
だから、期末が終わってから慌てて1年分の数字を把握するなんてことはもっての外です。
少なくとも1ヵ月に1回は数字を締めることは最低限必要です。
そして、毎月数字を締めていれば、決算作業もそれほど大きな負担にはならないはずです。
お陰様で弊社は創業以来顧問税理士の先生にご協力いただいているので、「決算の数字がやっと締まった!」というように決算作業がすごくたいへんだったという記憶はありません。
そして、8月も普段の月どおりの業務に取組むことができました。
某大手企業のように不適切な会計処理があっていまだに3月決算の数字が固まらず、決算作業が長期化するのは論外です。
しかし、中小企業においては1年分をまとめて数字を締めようとするために、税務申告の期限間際に、多くの時間と余計な手間を取られることは、少なからずあるのではないでしょうか。
決算作業の早期化は日々の小さな努力の積重ねで必ずできます。
そして、決算作業の早期化はけっしてゴールではありません。
税務申告の最終期限においても、普段と同じように
経営者が最新の数字に基づいて、将来に向けてより的確な経営判断を下す
ための基盤となるものです。
決算の数字を締めるのは税務署のためでも銀行のためでもなく、あなたの会社のためです。
ところで、昔駐在していたフィリピンでは、9月に入ると、早くもクリスマスに向けた準備が始まります。
あなたは何の準備を始められるでしょうか?
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