米国ベンチャー企業の実態を知る
米国ベンチャー企業の実態を知る
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
「多くのベンチャー企業は中高年の人が始めています」
先日、日経CNBCの公開収録に参加してきました。
ベンチャースピリッツ(起業家精神)がメインテーマで
米国での経験も豊富な3名の方がゲストスピーカーです。
日本ではベンチャー企業と言うと、ベンチャー企業=若者がやる会社
というイメージがあります。
けれども、ゲストのお一人でシリコンバレーでベンチャーキャピタリストとして
ご活躍された伊佐山元氏によると、米国では
- 多くのベンチャー企業は大企業で10年、15年と実績を積んだ人がスピンアウトして始めている
- ベンチャー企業の社長の平均年齢は40代
ということです。
もちろん、中にはFacebookやGoogleのように
若者が始めたベンチャー企業もあります。
そして、マスコミも
「無謀にも若者が始めたベンチャー企業が
たった5年でこんなに急成長して世界的な企業になった!」
というストーリーの方が皆の興味をひくので
若者が創業者のベンチャー企業を盛んに取り上げます。
けれども、実態としては
右も左も分からない若者が無計画に起業して成功するケースは例外的
であり、
技術力とか実績を備えた人が大企業ではその能力や実力を活かしきれないと
判断した時にベンチャー起業家になる
のが数としては圧倒的に多いそうです。
日頃新聞やテレビで取り上げられる話題は世の中の一面です。
ニュース性という点からすると、当たり前のことは面白みに欠けるので
あまり話題に上りません。
しかし、世界はニュースにならない出来事で動いているので、
表面的な事実に惑わされずに現実を直視して正しい判断をする
よう心がけたいですね。
ところで、伊佐山氏によると、
米国ではベンチャー企業への投資額が年間3兆円ある
のに対し、
日本ではベンチャー企業への年間投資額が1,000億円
なので、
ベンチャー企業の場合、米国の方がより資金調達しやすいのではないか
と考えている人がいるがそれは間違いだと指摘されていました。
つまり、投資額では3兆円>1,000億円と30倍の開きがありますが、
米国の場合は世界中からベンチャー企業が集まるので
競争率も日本の100倍以上激しいし、その分、企業を見る目も厳しい
ので、
「今自分がベンチャー企業をやるんだったら米国ではなく、日本で資金調達する」
とのこと。
これも、単純に3兆円>1,000億円という数字だけで判断するのではなく、
表面的な事実に惑わされずに現実を直視して正しい判断をする
実例の一つです。
チャンスは案外足元に眠っています。
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