マニュアルと作法の意味合いを伝える
マニュアルと作法の意味合いを伝える
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
「今日は浄土真宗本願寺派の作法に則って儀式を行いますが、作法について細かいことは申しません。」
「いろいろな宗派の方もいらっしゃると思いますので、故人を偲んで心をこめてお参りしてください。」
先日伯母のお通夜に参列した時のこと、式が始まる前にお坊さんからお話がありました。
とかく、形式にこだわることが多い昨今。
大事なのは、形式ではなくて気持ちだということを改めて思い出させてくれたお言葉でした。
一方で、不思議なことに「形式にこだわらなくていい」と言われると、「正しいやり方っていうのはどうなのか?」と逆に知りたくなります。
私も詳しいことは知りませんが、ご焼香の仕方一つをとっても、本来はその動作一つひとつに意味があるはずです。
それを、単に「焼香は3回行う」とだけ教えるのか、「3回には仏、法、僧の三宝を敬い、 内にある三毒の心を清めるという意味がある」と説明した上で「だから、焼香は3回行うのですよ」と教えるのか、によって、やる側の意識も大きく違ってきます。
会社においても様々なルールが存在しています。
しかし、教える側が「これはウチのやり方だから」と言って、
本来の意味合いを省略して形式ばかりを教えていないか
一度振り返ってみることも必要です。
コンビニなどで、店員さんが「いらっしゃいませ・・・」と入ってきたお客さんの方も全く見ずに気のない挨拶をしている場面に遭遇すると、「なんだかなぁ~」と感じます。
私は業務の標準化のためにはマニュアルは必要と考えています。
しかし、マニュアルが本来目指しているものや、マニュアルができた背景をきちんと伝えていないと、マニュアルは単なる文字の羅列で終わってしまいます。
形式にこだわることなく、思いを込めた上で形を大事にする
亡くなった伯母が最後に教えてくれたのかもしれません。
ちなみに、浄土真宗本願寺派の場合は焼香は1回でいいそうです。
3月に入っても肌寒い日が続きますね。
風邪などひかれぬようご留意の上、素敵な週末をお過ごし下さい。
★下記のフォームにお名前とメールアドレスをご登録いただければ、最新発行分より「超キャッシュフロー経営通信」【UCF】をお送りさせていただきます。ぜひご登録下さい。