自爆営業を未然に防ぐ
自爆営業を未然に防ぐ
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
先月自宅の郵便ポストに入っていたのは年賀状の申込用紙。
ご丁寧にも、昨年我が家で買った枚数と担当者の名前が書かれていました。
そして、年賀状の発売開始日当日。
同じ市外局番の電話番号なので「誰からかなぁ」と思って受話器を取ると、「先日ポストにチラシを入れておいたのですが」という年賀状の電話セールスでした。
昨日の朝日新聞によれば、年賀状の「販売ノルマを達成できず、自費で買い取る」という自爆営業が一部で慣習になっているとか。
熱心にセールスしてくる担当者の方も販売ノルマを達成できているのか、ちょっと気になるところです。
私も今はどちらかと言えば、管理部門系の仕事をしていますが、銀行の支店にいた頃は営業の仕事をしていました。
銀行の場合、預金を集める、貸出金を増やすといった本業以外にもいろいろなノルマがあります。
給与振込口座、クレジットカード、カードローンといった個人向けのものもあれば、インターネットバンキング導入、中小企業倒産防止共済制度への加入といった法人向けのものまで多種多様です。
半期毎、各目標についてかなり高い数のノルマがあるので、「どうやってノルマを達成するか」については工夫が必要でした。
けれども、例えば給与振込口座の場合、毎年100人の新入社員が入る大企業と従業員5名だけの中小企業とでは、そもそも取れる口座数が違います。
そして、目標が現状とあまりにかけ離れていると、社員におかしな行為を促す要因になりかねません。
実際、今は本人確認チェックが厳しくなっているのでできませんが、昔作ったカードローンの申込み書類で、「これってこの家で飼っているペットじゃないの?」と思われるものも見たことことがあります。
日本郵政では、金券ショップの見回りなどを行うことで、年賀状の自爆営業の防止に努めているようです。
けれども、そもそも年賀ハガキの枚数が大きく減少している環境下において、ノルマだけ強化すること自体が問題です。
あなたの会社においても、
衰退期にあったり、ニーズの少ない商品やサービスを販売方法に工夫を加えずに無理やり売っていないか
一度チェックされてはいかがでしょうか。
工夫をせずにノルマだけ強化することは社員にとっても不幸。
また、無理強いをすることでいろいろなひずみが生まれて、会社の評判を中長期的に下げることにもなります。
ところで、銀行の支店にいる時、売れ行きの悪い宝くじの販売最終日になると、担当課長から「宝くじ、買わない?」と言われることがありました。
おつきあいで買った宝くじは一度も当たったことなし。
これってもしかすると自爆(笑)?
★下記のフォームにお名前とメールアドレスをご登録いただければ、最新発行分より「超キャッシュフロー経営通信」【UCF】をお送りさせていただきます。ぜひご登録下さい。