マクドナルドの業務改善を資金繰り改善に応用する
マクドナルドの業務改善を資金繰り改善に応用する
マクドナルドの料理が早いのも、小さい業務改善の積み重ねがあってのこと。会社で数字を把握する際に一番時間がかかっているものは何か?そこには資金繰りにかける時間を短縮するための課題が隠れています。
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
小学生の頃、マクドナルドで店内見学ツアーなるものがありました。
5人ぐらいのグループで申込み、お店の調理場で、実際にハンバーガーやフライドポテトを作るところを見せてもらいます。
見学が終わった後は、オマケとしてハンバーガーやジュースをもらえるという特典付き!
しかも、参加費は無料です。
後で知ったのですが、当時、「マクドナルドのハンバーガーは猫の肉を使っている!」というような風評が立ち、それを打ち消す効果も狙った企画だったようです。
いずれにせよ、育ち盛りの小学生にとってはタダでハンバーガーを食べられるのはたいへんおいしいツアー。
私も友達と一緒に2回ほど参加した記憶があります。
当時はマックでも、ある程度商品を作り置きしていました。
先の店内見学ツアーで、店長から「マクドナルドでは商品の鮮度を保つため、作ってから10分経ったものは全て捨てています」という説明があり、子供ごころに「へえ~、すごいなあ」という気持ちと、「もったいないなあ」という思いが交差したものです。
今から30数年前の話ですが、その時はマックも、吉野家と同じく
先に準備していたので、早く料理を出せた
訳です。
今のマックでは商品の種類もたくさんあります。
いわゆる牛肉系のハンバーガー以外にもエビ、チキンなどメニューが豊富。しかも、バーガー類は作り置きしているのではなく、注文を受けてから作っている感じです。
でも、オーダーしてから商品を受け取るまで、3分以上待たされた経験はありません。
では、どうしてマックでは料理が出てくるのが早いのでしょうか?
今は店内見学ツアーがないため、私の想像も入っているのですが、おそらく、「注文を受ける→料理する→商品を出す」までの各プロセスにおいて、時間をギリギリまで短縮する努力をされているのだと思います。
それを実現するために、
- システム化を進め、注文を受けたら瞬時にその情報が調理場に伝わる
- 調理時間が短くなるよう調理器具や食材に工夫する
- マニュアルを作成し、店員がスムーズに動けるように徹底して教育する
ということがあって、おそらく短時間で料理が出されるのではないでしょうか。
前回、資金繰りの交渉時間を短くするためには
資料の準備が日頃からできているか
が、大切だというお話をしました。
しかし、仮に毎月試算表を作成するにしても、
- 売掛金の消し込み作業に時間がかかっている
- 社員の経費精算のデータが揃うのが翌月10日頃
- 在庫の数がなかなか帳簿と合わない
といったようなことがあると、9月の試算表ができあがってくるが10月下旬という事態にもなりかねません。
これでは、せっかく資料を作っても、対外的にも対内的にもタイムリーな対応がなかなか期待できません。
中小企業の場合は、大手企業のように多額のシステム投資をして情報管理システムを構築する訳にはいかないという現状があります。
けれども、仮に高額のシステムがなくても各業務プロセスを改善できる余地はいろいろあるはずです。
あなたの会社で数字を把握する際に一番時間がかかっているものは何か?
そこに資金繰りにかける時間を短縮するための課題が隠れています。
マックの料理が早いのも、小さい業務改善の積み重ねがあってのこと。
オマケのハンバーガーがなくても、大人向けに店内見学ツアーを企画してもらえないかと秘かに期待しているのですが・・・。
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