数字の単位を使い分ける
数字の単位を使い分ける
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
前回数字を並べる順番のお話をしましたが、数字を見る時のコツとして、
数字の単位に着目する
ということがあります。
放射線量の測定値として、
・シーベルト
・ミリシーベルト
・マイクロシーベルト
という言葉を時々耳にします。
1シーベルト=1,000ミリシーベルト=100万マイクロシーベルト
ですが、一部マスコミが震災直後に意図的に
ミリシーベルトで報道していた数字をマイクロシーベルトに変えて報道
↓
同じ値でも最初に目につく数字が大きくなる
↓
人々の危機感をあおる
といったことをやっていたという話をあるコンサルタントの方から聞きました。
数字は勝手に徘徊するので注意が必要です。
シーベルトという単位は今回の原発問題が発生するまで
ほとんどの人が知りません。
知人の話が事実とすれば、我々の無知と数字の単位の罠につけこんだ
情報操作が行われていたことになります。
一方、会社内で数字をつかむ時に
円単位で表現する
こともあれば、
千円単位、百万円単位で資料を作成する
こともあります。
たとえば、3千万円の売上という時、
- 30,000,000円
- 30,000千円
- 30百万円
と表し方も様々です。
先のシーベルトと違い、お金の単位は多くの人が知っているため、
余計な混乱は少ないかもしれません。
しかし、先の数字を単位をとって見てみると、
- 30,000,000
- 30,000
- 30
いかがでしょうか?
やはり、最初の30,000,000は多く感じるし、
最後の30は大したことなさそうな感じがするのではないでしょうか。
今月の売上目標は3千万円という時、
30,000,000円は達成するのがかなり大変そう
なのに対し、30百万円は
- 1日当たり約1百万円
- 3百万円の案件×10件
というイメージが湧きやく、なんとかなりそうな感じもします。
以前ある経営者の方が
100万円を借りるのは難しいが、100億円を集めるのは案外簡単
と豪語されているのを聞きました。
要は
数字の単位が異なれば考え方や発想も違う
のです。
悪意を持った数字の操作はいけませんが、
会社の数字も
- ミクロの視点が必要な時
- マクロの視点が必要な時
があります。
状況に応じて「数字の単位」を上手く使い分けることも必要です。
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