実抜計画を作って苦境を乗り切る
実抜計画を作って苦境を乗り切る
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
「だいて下さい。」
職場でこんな言葉が行き交っていたら、「いったいどんな会社?」と、ちょっと引いちゃいますよね。
銀行では代金取立て手形のことを、略して代手と言います。
このため、銀行の支店では、「課長、だいて下さい。」といった言葉を聞くことがあるのです。
このように、銀行員は略語好きです。
投資銀行として有名なゴールドマン・サックスはGS、昔、いろいろと問題になった大蔵省(現金融庁)担当は、Ministry of Financeの頭文字をとって、MOF担と呼ばれていました。
さて、最近銀行関係者がよく使っている略語が
ジツバツ、実抜、実抜計画
です。
事業再生を手がけておられる株式会社フィナンシャル・インスティチュートの川北英貴社長の最新著書、「中小企業金融円滑化法終了後の世界」によると、実抜計画とは実現性の高い抜本的な経営再建計画のことです。
実現性の高いとは、
1.計画の実現に必要な関係者の同意が得られていること
2.当該計画を超える追加支援が必要とは見込まれないこと
3.計画における売上高、費用、利益の予想等の想定が十分に厳しいものとなっていること
抜本的なとは、概ね3~5年後の債務者区分が「正常先」となることを意味します。
内容の詳細は、先の本にとても分かりやすくまとまっているので、そちらを読んでいただければと思いますが、簡単に言うと、
鉛筆舐めなめで数字だけ並べた計画ではダメで、しっかりと実行できる計画を作りなさい
ということです。
実抜計画は主に経営再建中の先を対象にしています。
けれども、本質的なところは一般の会社に対しても変わりません。
つまり、実現性の高い抜本的な計画を作らないとお金が借りられないのです。
今週末4月6日(土)に開催する
の、第一部:「即実践!今日から使える事業計画」では、実現性の高い抜本的な計画を作る際の基本的な考え方が身につきます。
事業計画をどうやって作ればよいかお悩みの方はぜひご参加ください。
ところで、銀行交渉の際、銀行員はわざと難しい用語や略語を使ったりします。
その際、もし、その言葉の意味がよく分からなかったら、知ったかぶりをするのではなく、「それって、どういう意味ですか?」とやんわり質問してみて下さい。
その時、どのくらい分かりやすく説明できるかで、おおよそその銀行員のレベルが分かります。
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