20年前の金融危機を今の会社経営に活かす
20年前の金融危機を今の会社経営に活かす
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
20年前の11月。
銀行では北海道拓殖銀行が経営破綻し、証券会社では山一證券が自主廃業へ。
バブル崩壊後の不良債権の増加を受けて金融機関の大型破綻が相次ぎました。
当時私は海外駐在員事務所におり、ニュースや新聞等で日本の金融危機を知る状況だったのですが、漠然と、「拓銀はつぶれちゃったけれど、ウチは大丈夫だろう」と思っていました。
けれども、後日某役員の人から聞いた話では、「実はウチもやばかった・・・」
日本の金融機関が何社か倒産するのを受けて、邦銀に対する資金の出し手の態度が厳しくなり、「もしかすると、市場で資金調達できないかも」という場面があったそうです。
多くの場合、会社の資金繰りの状況を社員は知りません。
だから、同じ業界で倒産する会社があっても、「ウチは大丈夫だろう」と、根拠なく思っていることがあります。
- ウチはあの会社より売上が大きい
- ウチはあの会社より業歴が長い
- ウチはあの会社より社員の質が高い
- ウチはあの会社より・・・・・
けれども、売上が大きいということは、それだけ多くの運転資金も必要になります。
業歴が長いということは、それだけ変化への対応が遅いこともあります。
また、たとえ社員が優秀でも、危機の時にその力を発揮できるとは限りません。
会社は業績が良い時もあれば、悪い時もあります。
そして、
悪い時はその状況から逃げることなく、やるべきことは何かをハッキリさせ、そのやるべきことを確実に実行する
ことが求められます。
20年前は、自分が起業して、自分の会社の資金繰りについて、ああでもない、こうでもないとやっているとは想像だにしていませんでした。
大手銀行に比べれば、吹けば飛ぶような存在ですが、根拠もなく、「ウチは大丈夫だろう」と安易に思い込まなくなった分は成長できたように思います。
リスクから目を背けることこそ最大のリスク。
20年前の金融危機からの学びです。
★経営者はまず自分の本質的な価値観と向き合うことが、会社経営の質を上げるためには役立ちます。詳細は「こちら」です。
★下記のフォームにお名前とメールアドレスをご登録いただければ、最新発行分より「超キャッシュフロー経営通信」【UCF】をお送りさせていただきます。ぜひご登録下さい。
Tag: 金融危機 会社経営 経営破綻 リスクから目を背ける