数字の目標は率だけでなく、金額も明記する
数字の目標は率だけでなく、金額も明記する
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
「でも、それじゃぁ利益率が変わらないよね?」
先日クライアント先で今後どうやって手元のお金を増やしていくか
について打合せしていた時のことです。
額で見るのか、率を見るのか。
数字を見る際に時々質問されます。
「原価は900万円ぐらい」
「原価率は約30%」
売上高が3,000万円とした場合にはどちらも同じ数字を示しています。
私も話をする相手や会社の置かれた状況によって額と率を使い分けています。
特に毎月の資金繰りがまだ安定していない時は
「粗利で50%を確保しましょう」というよりは
「粗利で500万円を目指しましょう」といった方が
具体的な行動に移しやすいです。
一方、銀行員は
「自己資本率が低いですね」
「利益率を高めるためにはもっと経費を削って下さい」
というように、率で数字を語ることが比較的多いです。
もちろん、たとえ率で話をされても、
具体的に何をどうすれば利益率が3%改善できるか
がすぐに分かる場合は問題ありません。
けれども、率ばかりで考えていると、時々有効な対応策を見過ごす
ことがあります。
先のクライアントさんも、
「あっ、そうか。結果的に売上が増えるからいいんだね」
とすぐに気づかれました。
すなわち、たとえ利益率が同じでも
売上が増える
↓
売上高×利益率で計算した利益が増える
↓
現金も増える
となるので、結果的に手元のお金は増えていきます。
このため、目標を立てる場合は、頭の中だけで計算するだけではなく、
きちんと数字の金額を紙に書くことをお薦めします。
特に額ではなく率を目標にする場合は目標を達成するための選択肢が多い
ので注意が必要です。
売上高、利益といった具体的な金額も数字として書くことで
銀行交渉に自信がつくだけでなく、資金繰り改善にもつながります。
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