ローテク VS ハイテクの対立を超えてお金を稼ぐ
ローテク VS ハイテクの対立を超えてお金を稼ぐ
会社も金融機関も、一般的には新しいものを高めに評価しがち。しかし、実際に使ってお金を稼ぐという意味では、従来あるものを組合わせた方がより現実的です。
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
「これをやっているのはウチだけです!」
技術系、研究開発型の会社の社長が自社の製品やサービスを説明される時によく聞く言葉です。
話を聞く側も必ずしも技術に精通している訳ではなく、
・独自性
・新規性
についつい惹かれます。
そして、銀行やベンチャーキャピタルなどお金を出す側が必ず聞く質問が、「特許は取られていますか?」
もちろん、特許はないよりあった方が良いのは事実。
けれども、特に中小企業の場合、仮に特許を取得していても、それだけではなかなかお金につながらないという現実があります。
前職の時、ある大手メーカーの人が言われたのは、「長期戦になればこちらの勝ち」
つまり、似たような特許を出願して仮に争いになっても、解決に時間がかかればかかるほど、資金面や体力面で勝る大手企業の方が有利になるのです。
このため、特許の取得は、自社の防衛手段の一つではあっても稼ぐ手段とはなりえないぐらいの感覚がちょうど良いのかもしれません。
ところで、鉄道技術ライターの川辺謙一さんが、「東洋経済」(2012 2/25号)の中で、
「新幹線は、海外で確立された『ローテク』を集めて構築した高速輸送システム」
として、
「技術的な新規性が低いことは、世界銀行から東海道新幹線の建設費の一部を借りるうえでも有利だった」
と指摘されていました。
つまり、
新規性のある技術を極力排除し、実績のある技術だけを使ったことが実現性の高い事業と判断された
という訳です。
会社も金融機関も、一般的には新しいものを高めに評価しがち。
しかし、実際に使って、お金を稼ぐという意味では、従来あるものを組合わせた方がより現実的です。
この点、銀行員時代の反省をふまつつ、今後のコンサルティングにも活かしたいと思います。
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