資金使途を変更する際のチェックポイントとは?
資金使途を変更する際のチェックポイントとは?
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
昨日衆議院が解散しました。
解散の大義名分の一つが、消費税増税分の使途変更。
借金の返済に充てる予定だったものを子育て支援や教育無償化に変えるというものです。
銀行借入のケースで言えば、「工場を立てるためにお金が要ります」と言って借りたお金を、原材料の支払に使ってしまうと、資金使途違反として、次の資金調達にも支障が出ます。
このため、いわゆる資金使途を変更するのであれば、お金を調達する前にしっかり議論しておくのは必要なステップと言えます。
一方で、お金を外から調達しない場合、資金使途が変わっても、うるさく言う人はいません。
今月は広告宣伝費に100万円使う予定だったが、追加の注文があったので、その仕入に使ったという時。
100万円の資金使途が変更になっていますが、社長が資金繰りをやりくりした結果であれば、特に文句を言う人はいません。
しかし、・・・。
お金を使う時には、その効果に注目する必要があります。
中小企業の場合、経営者が自由に使えるお金にも、一定の限りがあります。
このため、当初は広告宣伝費に使う予定だったが、結果的には材料費に回したということが起こります。
その際、
- 広告宣伝費に100万円を使わなかった効果
- 材料費に100万円を使うことで得られる効果
を合わせて考えているでしょうか?
目先の資金繰りという点では、広告宣伝費であろうと、材料費であろうと、同じ▲100万円です。
けれども、
広告宣伝費に100万円支出
↓
新規先で1,000万円の受注
↓
500万円の粗利(利益率50%の場合)
↓
差引き400万円の資金繰り改善(500万円-100万円)
で、一方
材料費に100万円支出
↓
既存先に200万円で販売
↓
100万円の粗利(利益率50%の場合)
↓
差引き100万円の資金繰り改善
とした場合、資金使途の効果としては、広告宣伝費>材料費です。
もちろん、実際の効果はこんなに単純ではありません。
また、広告宣伝や設備投資にお金を使っても、当初計画していたような投資効果が得られないこともあります。
しかし、もしお金の使い道を変えるのであれば、
目先の金額の増減だけでなく、将来のお金の増減にも思いを巡らせること
は、絶対欠かせない要素です。
誰しも、痛みを伴うものは嫌です。
また、将来の見通しがつきにくい時には、どうしても、考え方が近視眼的になりがちです。
けれども、会社経営においては、中長期的な視点で考えることが事業を続ける上で必須の条件です。
将来につけを回すのではなく、将来へ安心のバトンをつなぐ。
お金の使い道は慎重かつ大胆に決断していきましょう。
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