銀行員は資金繰りのプロではない
銀行員は資金繰りのプロではない
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
「貸すも親切、貸さぬも親切」
これは、城南信用金庫の理事長だった小原鐵五郎さんの言葉。
私も銀行に入った最初の新人研修の際、教えてもらいました。
取引先はお金が足りない時に銀行に借入を申込に来ます。
しかし、そのお金が何に使われるのかをよく吟味して
お金を貸すことが本当に取引先のためになるのかを検討し、
時にはお金を貸さないことが長期的には取引先のためになる
という訳です。
まあ現実には、融資を断って取引先から感謝されることはまれです(苦笑)。
また、銀行が融資を断る際、なんらかの理由で貸せないケースがほとんどです。
つまり、本当は貸せるけれど、あえて貸さないケースは実際には少ない
のが現実です。
セミナー等ではよくお伝えしていますが、
銀行員は資金繰りのプロではありません。
でも、銀行員はお金を貸すプロです。
どういう条件が揃えばお金を貸せるか
というのは熟知しています。
しかし、小原さんの教えのごとく
貸さない親切をいつも励行するとは限りません。
一般の会社が「売り上げてなんぼ」であるように、
銀行は「貸してなんぼ」というのが本質。
このため、
今お金を借りても本当に大丈夫なのかは会社が自分で検証する
ことが大切です。
ところで、銀行員時代、一度融資をお断りした取引先に転勤の挨拶に行った時、
「おたくはあの時貸してくれなかった!」とさんざん嫌味を言われました(汗)。
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