経営者と専門家の意識のズレに気をつける|キャッシュフロー経営実践講座

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経営者と専門家の意識のズレに気をつける

経営者と専門家の意識のズレに気をつける

ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。

経営者と専門家の意識のズレに気をつける

プロ野球もサッカーJリーグも前半戦が終了し、ちょっと一休み。

阪神タイガースは予想以上に健闘していますが、FC東京は優勝争いにはからめそうにありません。


さて、野球とサッカーを比べた場合、野球は、投手、捕手、内野手、外野手という具合にポジション毎の役割が明確です。

もちろん、セカンドとショートでどこまでが自分の守備範囲かといったような連携の問題はあります。

けれども、キャッチャーがバックスクリーン間際まで飛んだ打球をわざわざ取りに行くということはありません。


一方のサッカー。

4-4-2、3-5-2、といったようにフォーメーションがあり、「トップ下は香川か本田か」「ザックの試した3バックは機能しなかった」といったようなポジションを巡る論議はサッカー通の間では盛んに行われています。


しかし、サッカーの試合を見ていると、FWの選手が自陣のゴール前まで戻ってきて守備に貢献するDFの選手がヘディングで決勝ゴールを決めたというように、野球に比べるとサッカー選手の動きや守備範囲は流動的です。


この点、経営者と専門家を意識という観点から見ると

  • 経営者はサッカーの監督
  • 専門家は野球の選手

です。


経営者は、「ピッチの上に立っているんだったら、たとえFWでも味方がピンチの時は当然ゴール前まで戻って守備をすべきだろう」という意識があります。

一方、専門家は、「私の守備範囲はおおよそここまで。外野フライは外野手が取ればいい。」という認識があります。


例えば、税理士の場合。

税理士の本来の仕事は、きちんと税金の金額を計算して、正しく納税できるよう顧問先を指導することです。

つまり、税理士の守備範囲はまず税金という前提があります。


しかし、経営者の場合。

「お金のことはウチの顧問税理士に任せてあるので」

「そのことは税理士事務所に聞かないと分かりません」

といったように

税金だけでなく、ウチのお金に関することは税理士がよく分かっている

という経営者も少なからずおられます。


業績等が順調に推移している時は問題ありません。

けれども、いざ資金繰りが厳しくなったりすると、「どうしてもっと早く言ってくれないんだ!」というように怒りの矛先が税理士に向かったりします。


これは、経営者と専門家のどちらが正しいかという問題ではありません。

けれども、日本の場合で言えば、サッカーより野球の方が深く浸透しているように、いいか悪いかは別にして、各人の守備範囲をきちんと決めた方がいろいろなことがスムーズに行くという現状があります。

そして、上手く専門家を使いこなしている経営者は、適材適所に専門家を配置し、その専門家間の連携を自ら調整されているのです。


経営者が専門家とつきあうには、専門家との意識のズレを頭の片隅に入れて依頼されることをお薦めします。

丸投げは危険です。


日本の場合、野球では世界一になりました。

しかし、なでしこジャパンは世界一になったものの、男子サッカーは・・・。

男子サッカーが世界一になるためには、各選手のレベルアップとともに意識を大きく変える必要がありそうです。


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Tag: 経営者 専門家 意識のずれ

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