銀行員は資金使途でやる気が出ます
銀行員は資金使途でやる気が出ます
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
お金を借りる時、借りる側の心理としては、「何に使うかはあまり言いたくない」ということがあります。
たとえ、それが新規の設備購入といった前向きなものであっても、手元のお金では足りないということを他人に言うことに対して何となく引け目を感じるのかもしれません。
一方で、お金を出す側からすると、お金の使い道である
資金使途
は、かなり気になるところです。
昨日ご紹介した50万円の借入申込みも残念ながら「資金使途」は書かれていませんでした。
もちろん、仮に資金使途が書いてあっても弊社として出した結論は一緒だったと思います。
しかし、銀行など金融機関からすると資金使途によって対応は大きく異なります。
私が銀行に勤めている時も、一番やる気の出る案件は、やはり
会社の成長・発展につながる借入金の申込み
でした。
- 今まで苦労して研究開発を続けてきた商品について大型の受注を獲得できた
- 新たに工場を増設することで生産能力を3倍にする
といった背景に基づき、お申込みのある運転資金や設備資金は、社内で申請書を書く際にも自然と力が入ります。
銀行としてはお金に色はなく、通常の運転資金の借換えであっても、増加運転資金であっても、きちんと元利金が返済されれば、収益的には同じです。
しかし、一銀行員の立場からすると、「このお金を貸すことで取引先の収益倍増に貢献できる!」と感じた方が俄然やる気が出るのです。
ところで、既に借入実績のある会社の場合、定期的に業績や資金繰りを銀行に報告していれば、前述のような資金需要が出てきた時には比較的スムーズに審査が進みます。
一方で、まだ借入実績のない会社や借入があっても定期的に銀行とコンタクトしていない会社の場合、仮に前向きな資金使途であっても、会社の資金管理が下手なためにお金が足りないのではなく、会社の成長・発展のために絶対に必要とされるお金であるということを理解してもらうために少し時間がかかります。
せっかく同じような資金使途であっても、本当にお金が要るときに余計な時間がかかるのはもったいないこと。
このため、「急がば回れ」ではありませんが、お金がまだ足りている時にいかに準備するかが後になって効いてくるのです。
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